連日気持ちのいい秋晴れが続きお出掛け日和、昨日は美術館も家からは少し遠出して府中へ出掛けました。
京王線、府中東駅から少しかかりますが歩いて美術館へ向かいます。(バスも出ています)
「府中の森市民聖苑」の中を通り抜け
落ち葉をカサカサ踏みながら
噴水前を通過して
青天の中、気持ちの良い道を歩き
徒歩約20分で目的地の「府中市美術館」に到着しました。
お庭も落ち着いていて良い感じです。
お目当ての「動物の絵」日本とヨーロッパ
洋の東西を問わず、動物が描かれた絵の展覧会です。「人間は支配者であり、思うままに他の動物を利用する権利がある」とされたキリスト教が普及していたヨーロッパでは一般にあくまで動物は人間に付随したり何かを揶揄する目的で描かれている事が多いようです。なのでちょっと残酷な描き方をされることもありました。
対して昔から仏教が普及していた日本では「生きているものはすべて尊重し、すすんでこれを殺すか傷つけてはならない」との教えから動物のありのままを慈愛深く描くことが多かったようです。ですので日本画では動物を主役にした作品が多いのでしょう。あくまでも絵画や美術の世界ではでしょうが
そういった背景を踏まえて観ていくと大変興味深い展覧会でした。個人蔵とされている作品も多かったので貴重な展覧会だったと思います。谷文晁の屏風なんかもありました!
購入したポストカードで少し備忘しておきます。(画集が小さかったので今回はポストカード)
伊藤若冲《子犬図》(部分)
伊藤若冲《子犬図》(部分)
動植彩絵を始めとして動物のをたくさん描いている若冲の墨でささっ描いた感じの可愛らしい犬
円山応挙《雪中狗子図》(部分)
うるうるお目目にキュンキュンしますね(´艸`*)
そして徳川家光《木兎図》
これはまた随分と可愛らしい・・・えっと・・兎・・・うさぎ??
木に兎で「みみずく」だそうです。でもうさぎと言われてもうなずいてしまいそうに目がクリクリ(^-^;
徳川家光といえば1604年生まれ、徳川第三代将軍、400年近く前の将軍様の絵がまるで現代の漫画のよう。
えっ?鳳凰?ほうおう?
鳳凰ってこちら↓の?
なんか威厳がないというか肩の力が抜けるというか・・家光の鳳凰は「ぴよぴよ鳳凰」って言われているそうです(´艸`*)
個性的・・・というか独創的
御用絵師として狩野探幽、安信らを抱え、日頃彼らの作品に触れていた家光が、絵の上手い・下手をわからないはずがありません。既成の描き方から逸脱した自らの絵に価値を見出していたのでしょう」。さらにはその背景に、常識的な物差しを疑う、禅の思想があるのでは、と指摘します。「へたうま」とも思える、家光のゆるい絵には、そんな背景が秘められていたのです。
「へそまがり日本美術」開催時 府中市美術館学芸員の金子信久先生
約2時間たっぷりと堪能しました。美術館を出る頃にはすっかり日が暮れてました。これもまたよき。